神さまの言うとおり~marikoの血管奇形物語~

平成30年3月28日より末梢性動静脈血管奇形と4月16日より甲状腺良性腫瘍のため春日井市から長久手の愛知医大病院に通ってます   

第7話 5.8

第7話 TAE手術当日 そして魂は巡り合う

 

「ついにきちゃったよこの日が」

無観客試合の日の朝はあっけなかった 起きてからいろはすを飲みきりあれよあれよと尿管カテーテルに繋がり留置カテーテルのターンになった

しかし二人掛かりで三回ミスになり私は涙目になりそうだったがどこからか偉大な神様の声がした

 

「泣くな・・今にきっと左腕にカテーテルが入るから・・そばにいるから泣くな・・」

「ずっと言いたかったけどどこにいらっしゃるんですか・・・4月から凄く辛い展開ばかりで寂しかったけど」

「いつでもそばにいるから泣かないの、泣かないの」

 

4回目のターンで留置カテーテルは成功した そして浴衣と白い褌みたいなものをはめられ血管内治療センターに向かった

ストレッチャーの上でまた偉大な神様と会話している

無観客試合ついに始まっちゃった・・」

「さっきは痛くてごめんね そばにいるから・・・」

8時50分血管内治療センター到着 手術台の横はモニターというハイブリッド仕様だった

これで血管の中に詰め物が出来るらしい

台に移りあるアーティストの音楽が流れる中手足固定で次々機械に繋がれる

そしてついに局所麻酔が打たれて4時間にも渡る大手術が始まった

 

かちゃかちゃとカテーテルを入れてたまに撮影の指示を守りながら偉大な神様と心の中で会話している

「時間の感覚と足の感覚が不思議とない」

「抗生剤のお陰で君の咳は止まっているね」

「まさか肺炎?」

「そうだよ なりかけといったほうがいい 連休があったばかりで病院が休みのところが軒並み多かったために予め薬を飲まないまま君は突撃してしまった」

「すみません」

甲状腺くんは声帯まではまだやられてないよ それ以上昆布をたくさん食べなければ

悪さは止められるさ」

 

その頃3人の先生たちは目的の血管にたどり着いたようでついにヤドカリとの戦いは始まった

「血管にできたヤドカリやん」

「ある程度退治すると心臓も徐々に小さくなっていくよ」

「ヤドカリは殻と本体があったっけ」

「外側の殻を焼けるところは焼いて接着剤入れていくよ 肺血栓ならないために・・」

「もし目を開けたまま意識失いそうになったらそばにいてください」

「いつでもそばにいるから ここにいるから」

一度に全部やると肺血栓なってしまうから年三回と北川先生が言った意味がわかった

焼いた後に接着剤を流し込む

「がんばれがんばれ」

「某アーティストのお陰で目は開けれてますが 無観客試合・・・」

無観客試合じゃないよ 私はここにいるよ」

 

突然北川先生が声をかけてくれた 聴くと今は昼の1時で後二回接着剤入れたらおしまいになるらしい

私はお願いしますと声をかけた

これで当初よりも6割のヤドカリの殻は接着剤に埋まり終了

残りの4割はまた次回に持ち越しになった

しかし私の意識は途切れ途切れになってきた 止血の後に右足に固定テープ貼られて浴衣と褌をはめられる

「うわーんちょっと連れてかれるだ」

いきなり目を開けたまま血圧低下である その時偉大な神様がまたそばに降り立った

「どうしたんだ・・私はそばにいるよ ここにいるよ 誰も見てないわけじゃない

まだやることあるから私が連れて行かせない」

その直後奇跡的に血圧回復になりどうにか一命を取り留めてストレッチャーで部屋に戻った

 

無観客試合じゃないよ ピッチから私は見ていたよ」

「これからもそばにいてください」

「うんうん さぁ固定されたまま昼ごはんだ」

 

足が6時間固定された昼ごはんは串とおにぎりが出てきた

看護師さんに助けられて昼御飯を平らげたわけだが足の感覚は全くない

cdウォークマンiPad Proがいかにこんな時に使えないかつくづく後悔した

アローズはバックの中だし・・・

 

「なんでタブレットなの?」

「実は地元の脳外科にスマホは良くないと言われちゃって

あれには仕事場の経理のデータあるしタブレットレジのデータもあるので」

「こういう時に小回りきけないと困っちゃうね 仕事のデータはともかく大きすぎちゃうね 脳外科がそんなこと言うなんて」

「頸椎症の後遺症って言われて」

「うんうん頸椎症じゃなくてヤドカリくんだよ 去年から潜伏してたんだよ

脳外科も気づいてないんだね」

それが後の地元の病院引き上げにつながるとは夢にも思わない